米国株式は下落、軟調な企業決算や貿易懸念で

［ニューヨーク　１５日　ロイター］ - 米国株式市場は商いを伴って下落。一部の企業決算が失望を誘ったほか、貿易戦争が激化する兆しを示す中、Ｓ＆Ｐ総合５００種<.SPX>は６月以来の大幅な下落率を記録した。中国のインターネットサービス大手、騰訊控股（テンセント・ホールディングス）<0700.HK>が発表した四半期決算が約１３年ぶりの減益となり、米ハイテク株を圧迫。Ｓ＆Ｐ情報技術指数<.SPLRCT>は１．１％安となった。

百貨店メーシーズが１５．９％急落したことで小売株も売られた。メーシーズの四半期決算は既存店売上高や利益が予想を上回ったものの、利益率を巡る懸念が株価の重しとなった。

貿易戦争を巡っては、トルコのエルドアン大統領が一部の米国製品に対する関税を２倍に引き上げたほか、中国が太陽光発電製品への関税を巡り米国を世界貿易機関（ＷＴＯ）に提訴した。

貿易に敏感なキャタピラーやボーイングが下げ、工業株指数<.SPLRCI>を押し下げた。

ＴＤアメリトレードのチーフ市場ストラテジスト、ＪＪキナハン氏は「トルコ危機の波及や中国経済減速の可能性を巡る懸念が重なって世界各国の市場で混乱が広がっている」と話した。

エネルギー株<.SPNY>は３．５％安。米原油在庫が予想外に増加したことを受け、原油価格の下げが加速した。

金属価格の下落を受けて素材株<.SPLRCM>や金属・鉱業株<.SPCOMMTM>も売られた。

この日は外為市場でドル指数<.DXY>が一時１年１カ月ぶりの高値を付けたことも、株価や金属価格の下落要因となった。

公益<.SPLRCU>などディフェンシブセクターは上昇した。

個別銘柄ではテスラが２．６％安。マスク最高経営責任者（ＣＥＯ）の株式非公開化計画を巡り、米証券取引委員会（ＳＥＣ）が召喚状を送ったと伝わった。

カナダの医療用大麻生産会社キャノピー・グロースは３０．４％急伸。コンステレーション・ブランズが追加出資を発表した。

チポトレ・メキシカン・グリルも６．６％上昇。モルガン・スタンレーが投資判断を「イコールウエート」から「オーバーウエート」に引き上げた。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を２．２５対１の比率で上回った。ナスダックでも３．１対１で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は７８億６０００万株。直近２０営業日の平均は６５億３０００万株。

終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株３０種 25162.41 -137.51 -0.54 25235.37 25235.37 24965.77 <.DJI>

前営業日終値 25299.92

ナスダック総合 7774.12 -96.78 -1.23 7810.02 7832.66 7732.69 <.IXIC>

前営業日終値 7870.89

Ｓ＆Ｐ総合５００種 2818.37 -21.59 -0.76 2827.95 2827.95 2802.49 <.SPX>

前営業日終値 2839.96

ダウ輸送株２０種 11115.02 +0.67 +0.01 <.DJT>

ダウ公共株１５種 732.32 +6.64 +0.91 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1334.86 -19.33 -1.43 <.SOX>

ＶＩＸ指数 14.64 +1.33 +9.99 <.VIX>

Ｓ＆Ｐ一般消費財 889.71 -10.97 -1.22 <.SPLRCD>

Ｓ＆Ｐ素材 361.22 -5.69 -1.55 <.SPLRCM>

Ｓ＆Ｐ工業 628.56 -3.06 -0.48 <.SPLRCI>

Ｓ＆Ｐ主要消費財 551.91 +2.40 +0.44 <.SPLRCS>

Ｓ＆Ｐ金融 459.95 -3.13 -0.68 <.SPSY>

Ｓ＆Ｐ不動産 205.49 +1.72 +0.84 <.SPLRCREC>

Ｓ＆Ｐエネルギー 529.59 -19.28 -3.51 <.SPNY>

Ｓ＆Ｐヘルスケア 1039.47 -1.64 -0.16 <.SPXHC>

Ｓ＆Ｐ電気通信サービス 154.07 +1.06 +0.69 <.SPLRCL>

Ｓ＆Ｐ情報技術 1273.61 -13.72 -1.07 <.SPLRCT>

Ｓ＆Ｐ公益事業 271.09 +2.05 +0.76 <.SPLRCU>

ＮＹＳＥ出来高 8.28億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 22010 - 170 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物9月限 円建て 22000 - 180 大阪比 <0#NIY:>