世界の中銀、合意なき英EU離脱なら外準1000億ポンド売却か

世界の中銀、合意なき英EU離脱なら外準1000億ポンド売却か
 8月28日、米バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチは、英国が合意のないままEUから離脱した場合、世界の中央銀行は外貨準備として保有しているポンドのうち合計1000億ポンドを売却する可能性がある、との調査結果を報告した。写真は英ポンド紙幣。ウィーンで昨年11月撮影(2018年 ロイター/Leonhard Foeger)
[ロンドン 28日 ロイター] - 米バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAML)は28日、英国が合意のないまま欧州連合(EU)から離脱した場合、世界の中央銀行は外貨準備として保有しているポンドのうち合計1000億ポンド(1275億3000万ドル)を売却する可能性がある、との調査結果を報告した。
国際通貨基金(IMF)のデータでは、ポンドは現在世界の外貨準備の4.5%を占めているが、BAMLによると1995年以来の平均は3.6%。同行は「中銀がポンド準備を長期平均(3.6%)まで減らすシナリオでは、1000億ポンドの売りにつながり得る」としている。
BAMLは、世界のポンド準備が現在5000億ドル近いと説明。中銀の売りは相場急落の大きな要因になる可能性があるという。
ただBAML自体は依然として、英国がEUと関税合意を取り付けて離脱する「ソフト・ブレグジット」シナリオを予想している。

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