中国、2017年は日本に次ぎ世界2位のLNG輸入国に

中国、2017年は日本に次ぎ世界2位のLNG輸入国に
 12月26日、トムソン・ロイターのデータによると、2017年の中国の液化天然ガス(LNG)輸入量は初めて韓国を上回り、日本に次ぐ2位になる見通し。写真は河北省で建設中のLNG貯蔵施設。5日撮影(2017年 ロイター/Thomas Peter)
[シンガポール 26日 ロイター] - トムソン・ロイターのデータによると、2017年の中国の液化天然ガス(LNG)輸入量は初めて韓国を上回り、日本に次ぐ2位になる見通し。
トムソン・ロイター・アイコンの船舶関連データによると、2017年の中国のLNG輸入は、前年比50%超拡大し、約3800万トンに達するとみられる。日本の輸入は約8350万トン、韓国は約3700万トンと見込まれている。
中国では政府が天然ガスの利用を後押ししており、この冬、多くの家庭では、暖房燃料を石炭から天然ガスに切り替えている。これがLNGの輸入を押し上げているとみられる。
中国のLNG輸入拡大により、市場構造にも変化がみられる。
LNG取引は、原油相場に連動した価格で一定量のLNGを毎月購入するという長期契約を結ぶ形態がほとんど。日本と韓国は主に長期契約でLNGをこれまで輸入している。
一方、中国の天然ガス埋蔵量はかなりの規模。さらに、中央アジア諸国からもパイプラインで天然ガスを輸入している。そのため、寒波などによる突発的な需要増加時に限り、スポット市場からLNGを調達する可能性があり、これまでさほど動きがなかったスポット市場の活性化が見込まれる。
調査会社ウッドマッケンジーのアナリスト、ワン・ウェン氏は「中国は間違いなく、アジアのLNGスポット市場の価格を大きく左右する存在になる」と指摘した。

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