スイス国民投票、国内法優先を求める発議を否決

スイス国民投票、国内法優先を求める発議を否決
 11月25日、同日実施されたスイスの国民投票で、国際法よりも国内法が優位に立つことを求める発議が否決された。投票箱から投票用紙を出す選挙管理事務所の職員たち。チューリヒで撮影(2018年 ロイター/ARND WIEGMANN)
[チューリヒ 25日 ロイター] - 25日実施されたスイスの国民投票で、国際法よりも国内法が優位に立つことを求める発議が否決された。
政府発表によると、反対票の得票率は約66%。専門家の間では、可決されればスイスの国際的評価を大きく損ない、経済に悪影響が及ぶと懸念されていた。
発議は右派国民党によるもので、憲法に国内法優位の条項を盛り込むよう要求。環境保護や警察の協力、航空輸送、貿易といった分野で国際的な合意に加わることで、中立を重視してきたスイスの自治権が骨抜きにされてしまうと主張していた。
スイスではここ数年、欧州連合(EU)との関係をめぐる疑問や、多くの2カ国間条約に縛られている現状を背景に、主権が侵害されているとの指摘が広がっている。

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