9月実質賃金1.3%低下、6カ月連続マイナス 物価高響く=毎月勤労統計

9月実質賃金1.3%低下、6カ月連続マイナス 物価高響く=毎月勤労統計
 厚生労働省が8日公表した9月の毎月勤労統計(速報)によると、実質賃金は前年比1.3%低下で6カ月連続の減少となった。2020年5月、都内で撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 8日 ロイター] - 厚生労働省が8日公表した9月の毎月勤労統計(速報)によると、実質賃金は前年比1.3%低下で6カ月連続の減少となった。コロナによる行動制限がなくなり、飲食サービスを中心に現金給与総額が伸びたが、物価上昇が響いた。実質賃金のマイナス幅は8月の1.7%から縮小した。
労働者1人当たり平均の名目賃金を示す9月の現金給与総額は、前年比2.1%増の27万5787円。8月の同1.7%からプラス幅が拡大した。産業別では飲食サービス業の現金給与総額が前年比9.0%と大きく伸びた。
所定内給与は前年比1.3%増の24万8910円で、8月の同1.5%と比べて伸びが縮小した。一方で所定外給与は前年比6.7%増の1万8654円と8月の同4.1%からプラス幅が拡大しており、厚労省では残業代が増えたとみている。
毎月勤労統計で用いられる消費者物価指数は、2020年基準の持ち家の帰属家賃を除くベース。携帯電話料金値下げの影響一巡で上昇率が3月の1.5%から4月に3.0%に大きく拡大、その後は5月2.9%、6月2.8%、7月3.1%、8月3.5%、9月3.5%となっている。

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