ホワイトハウス、米石油大手の自社株買いを再び非難

ホワイトハウス、米石油大手の自社株買いを再び非難
 米ホワイトハウスのハサン報道官は27日、石油と天然ガスの価格が上昇する中で記録的な利益を上げる米国の「ビッグオイル(石油大手)」に対し、利益を増産ではなく株主への還元に充てていると再び非難した。ロサンゼルスで2022年6月撮影(2023年 ロイター/Lucy Nicholson)
[ワシントン 30日 ロイター] - 米ホワイトハウスのハサン報道官は27日、石油と天然ガスの価格が上昇する中で記録的な利益を上げる米国の「ビッグオイル(石油大手)」に対し、利益を増産ではなく株主への還元に充てていると再び非難した。
米石油大手シェブロンが同日発表した2022年12月期の通年決算は調整後純利益が365億ドルと過去最高になり、前期の2倍超に膨らんだ。
同社は25日、四半期配当を6%引き上げるとともに、自社株買いの規模を3倍に増やし、現段階で5年間で計750億ドルを投じると発表。他社もこれに追随するとみられる。
ハサン報道官は「石油企業が記録的な利益と多くの開発許可など、増産に必要なものを全て持っていることは明らかだ」と指摘した上で、増産を唯一妨げているのは利益を役員や株主に払い続けるという企業の決断だと述べた。
同報道官は25日に発表されたシェブロンの自社株買い拡大も批判していた。
アナリストによると、米国の2大石油会社であるシェブロンとエクソンモービルは、22年の年間利益が合計1000億ドル近くに達し、過去最高を記録する見通し。
シェブロンはコメント要請に応じず、エクソンはコメントを差し控えた。

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