日経平均は4日続伸、終値ベースで高値更新 押し目買い意欲旺盛

日経平均は4日続伸、終値ベースで高値更新 押し目買い意欲旺盛
東京株式市場で日経平均は4日続伸し、終値ベースでバブル崩壊後の高値を更新した。写真は東証、2020年10月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 10日 ロイター] -
日経平均
終値      29562.93 +57.00
寄り付き    29412.55
安値/高値   29,368.18─29,562.93
TOPIX
終値       1930.82 +5.28
寄り付き     1921.26
安値/高値    1,919.14─1,934.75
東証出来高(万株) 132435
東証売買代金(億円) 28828.64
東京株式市場で日経平均は4日続伸し、終値ベースでバブル崩壊後の高値を更新した。日経平均は前日までに1163円上昇したこともあり、高値警戒感が意識され利益確定売り優勢となる場面もみられたが、徐々に下げ幅を縮小し、プラス圏に浮上した。市場では「本来なら自律調整が行われてもおかしくはないが、投資家の押し目買い意欲が強いようだ」(国内証券)との声が聞かれた。個別では、後場の取引時間中に決算を発表したトヨタ自動車が昨年来高値を更新した。
TOPIXも4日続伸し0.27%高となり、連日のバブル崩壊後高値を更新。東証33業種では、ゴム製品、パルプ・紙、その他製品などの22業種が値上がり。半面、非鉄金属、石油・石炭製品、建設業などの11業種は値上がりした。
市場では「このところ東証1部の売買代金は膨れ上がっており、海外投資家の買いが活発化していることがうかがわれる。NT倍率も低下していることから、バリュー株の見直しが進んでいるようだ」(東洋証券のストラテジスト、大塚竜太氏)との声が聞かれた。「来週以降は決算が一巡することもあり、今後も上値を追うかどうかは海外投資家の動向にかかっている」(同)という。
個別では、トヨタ自動車が反発し、昨年来高値を更新。2021年3月期通期の連結業績予想(国際会計基準)の上方修正を発表し、市場予想を大幅に上回ったことが好感された。市場では「半導体不足に関しては、トヨタは足元では大きな影響を受けているわけではないことも支援材料となっているようだ。日本株市場全体ではバリュー株の物色が戻っているので、それを引っ張る流れになるかどうか注目だ」(SBI証券・投資調査部長・鈴木英之氏)との声が出ていた。
東証1部の騰落数は、値上がり947銘柄に対し、値下がりが1152銘柄、変わらずが92銘柄だった。

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