午前の日経平均は反発、値がさ株や好決算銘柄に買い

午前の日経平均は反発、値がさ株や好決算銘柄に買い
7日午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比328円92銭高の2万7528円66銭と反発した。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 7日 ロイター] - 7日午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比328円92銭高の2万7528円66銭と反発した。前週末の米株高を好感し、日経平均は朝方から堅調に推移した。値がさ株や半導体関連株、好決算銘柄に買いが入り、日経平均は徐々に上げ幅を拡大。心理的節目の2万7500円を回復した。
前週末の米株市場は主要3指数がそろって上昇。この流れを引き継ぎ、日経平均は200円高と堅調にスタートした。指数寄与度の高い銘柄群や好決算を発表した銘柄が堅調に推移し、相場を押し上げた。一時、上げ幅は370円を超え、2万7576円96銭の高値を付けた。
日経平均は堅調に推移しているが、市場では「米金融引き締め長期化による世界景気減速懸念は強い」(アイザワ証券・市場情報部情報二課の横山泰史氏)との声が聞かれた。
米労働省が4日発表した10月の雇用統計では、非農業部門雇用者数は26万1000人増と市場予想を上回った。失業率は3.7%に上昇したが、横山氏は「米国の雇用情勢は強いという印象で、米連邦準備理事会(FRB)のタカ派姿勢には変化はないとみている」と話した。
今週は国内企業の決算発表が終盤戦に入り、「引き続き、好決算銘柄への買いが相場を下支えしそうだ」(国内証券・ストラテジスト)との意見も聞かれた。一方で、米中間選挙や米物価統計の公表を控えて様子見姿勢も広がりやすく、日本株がどんどん上値を追う展開は見込みにくいという。
TOPIXは1.02%高の1934.90ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆4905億2700万円だった。東証33業種では、医薬品、不動産業以外の31業種が値上がり。鉄鋼、海運業、金属製品などの上昇が目立った。
個別では、サンリオが13%高と堅調に推移。一時、ストップ高となった。同社は4日、2023年3月期の連結純利益予想を前期比16%増の40億円へと一転、増益に上方修正し、材料視された。
前週末の米株市場でフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が大幅高となり、東京エレクトロン、アドバンテストなど半導体関連株がしっかりだった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1330銘柄(72%)、値下がりが452銘柄(24%)、変わらずが54銘柄(2%)だった。

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