国会閉会中審査、与党内に首相出席求める声広がる

国会閉会中審査、与党内に首相出席求める声広がる
 7月7日、学校法人加計学園の獣医学部新設問題をめぐり、10日に衆参で閉会中審査が行われる予定だが、安倍首相(写真)はG20サミット出席などの外遊中で欠席する。都内で3日撮影(2017年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 7日 ロイター] - 学校法人加計学園の獣医学部新設問題をめぐり、10日に衆参で閉会中審査が行われる予定だが、安倍晋三首相は20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)出席などの外遊中で欠席する。ただ、自民党内では、都議選の惨敗を受け、安倍首相自身による説明を行って党勢回復のきっかけにしたいとの声が広がり出している。一部では、7月最終週の予算委員会を軸に調整を検討するべきだとの声もある。
2日投開票の都議選で、自民党は改選前の57人から23人へと半分以下に議席を減らし、歴史的惨敗を喫した。
与野党は10日に前川喜平・前文部科学次官を参考人として呼ぶことで合意したが、野党は安倍首相本人の出席を求め、閉会中審査の日程追加や臨時国会の早期開催を要求している。
しかし、自民党は10日の質疑内容を見極めたうえで判断したいとし、野党の要求に即答していない。
だが、都議選大敗の要因として「政府の高飛車な対応が有権者の反感を招いた」(自民党議員)との声が広がりつつある。
同党のベテラン議員は「安倍首相が出席しないと収まらない」と、党内のムードを説明する。
自民党関係者の1人は「東京での日中韓首脳会談が延期されたことで予定がなくなった7月25日前後に、安倍首相出席の予算委員会を開催する公算が大きい」と、今後の日程を予想する。
野党側は、週刊誌報道で加計学園側からの献金疑惑が浮上した下村博文元文科相や、失言問題で野党から批判されている稲田朋美防衛相なども参考人として呼びたいとしている。

竹本能文 編集:田巻一彦

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