ロッキード、F35の11カ国への売り込みで近く合意へ=関係筋

ロッキード、F35の11カ国への売り込みで近く合意へ=関係筋
 6月18日、米防衛大手ロッキード・マーチンは、ステルス戦闘機F35を11カ国に対して合計で440機売り込む商談の最終段階に入っている。写真は大西洋上空で訓練中のF35B。米海兵隊が2015年8月提供(2015年 ロイター)
[18日 ロイター] - 米防衛大手ロッキード・マーチンはステルス戦闘機F35を11カ国に対して合計で440機売り込む商談の最終段階に入っている。販売額は合計で370億ドルを超え、F35の商談としては過去最高となる見通し。事情に詳しい2人の関係者が語った。
関係者によると、販売価格はまだ最終決定していないが、1機当たりの平均価格は8500万ドルと予想されている。
購入を検討している11カ国の代表者は先週、メリーランド州ボルティモアで購入条件を巡って協議した上、F35の部品を供給しているノースロップ・グラマンのメリーランド州の工場を視察した。
11カ国は米国のほかオーストラリア、デンマーク、イスラエル、イタリア、日本、オランダ、ノルウェー、トルコ、韓国、英国。
交渉は、2018年から20年にかけて3段階に分けて購入する覚書を締結する方向で進められている。
覚書は、18年度に135機以上を1機当たり平均8800万ドル程度で調達(受け渡しは20年)するほか、19年度と20年度には年間の調達規模がそれぞれ150機以上に増える内容となっている。
19年度の平均価格はF35Aの場合、1機当たり8500万ドルとなる見込み。20年度は8000万ドルを下回る可能性があるという。これはF35の販売価格としては過去最低となる。
覚書で次年度分の契約が保証されることで、ロッキード側は規模の経済に伴う有利な条件を確保でき、生産単価を引き下げることが可能になる。

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