ユーロ圏投資家、2016年は域外資産への投資を拡大=ECBデータ

[フランクフルト 20日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が20日発表したデータから、ユーロ圏の投資家が2016年にユーロ圏域外の資産への投資を拡大させていたことが明らかになった。ユーロ圏の景気回復やECBによる支援が継続しているものの、不安が高まっていたことも浮き彫りとなった。
データによると、ユーロ圏投資ファンドによる域内の債券・株式・ファンド保有額は2016年末時点で4兆7000億ユーロ。これに対し、域外資産の保有は4兆6000億ユーロだった。
ECBが同データの集計を開始した2008年には、ユーロ圏域内外資産の保有比率は2対1程度となっていた。この格差は2010年の債務危機以降縮小傾向にあったが、2016年に大幅に縮小。ユーロ圏の将来や低水準の利回り、米国に比べ成長見通しが低調となっていることなどがこうした動きの背景にあるとみられる。
ECBは同データに関する解説は提供していない。

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