モンテ・パスキの公的支援は慎重に検討すべき━独連銀総裁=独紙

[フランクフルト 26日 ロイター] - 独紙ビルトによると、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのワイトマン独連銀総裁は、経営難のイタリア大手銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(モンテ・パスキ)の公的支援計画について、多くの疑問が未解決のままであり、慎重に検討する必要があるとの認識を示した。
27日発行予定の同紙記事の抜粋によると、総裁は「イタリア政府が計画中の(支援)措置を受ける銀行は本来、財務基盤が健全である必要がある。公的資金はすでに予想できる損失の補填(ほてん)に使われるべきではない」と指摘。公的支援をめぐっては深刻な経済の混乱を招くリスクがあり、「慎重に検討されるべき」と語った。
イタリア政府は23日、モンテ・パスキの公的支援を承認した。
2007─09年の金融危機を受け、ECBは経営難の銀行の救済にあたり、公的資金の注入を最終手段とするルールを採用した。
ワイトマン総裁はビルト紙に対し、「このルールは特に納税者を保護し、投資家に責任を負わせることを意図している。公的資金の注入は最終手段としてのみ認められ、だからこそ高い基準が設定されている」と語った。

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