シェークスピア「ヘンリー六世」は共同執筆、ビッグデータで証明

シェークスピア「ヘンリー六世」は共同執筆、ビッグデータで証明
 10月24日、英オックスフォード・ユニバーシティ・プレスが発刊する最新のシェークスピア全集では、三部作である「ヘンリー六世」の共同執筆者として、同時代の劇作家クリストファー・マーロウの名が記載される。写真はシェークスピア生家での没後400年行事のようす。今年4月撮影(2016年 ロイター/Dylan Martinez)
[ロンドン 24日 ロイター] - 英オックスフォード・ユニバーシティ・プレスが発刊する最新のシェークスピア全集「ニュー・オックスフォード・シェークスピア」では、三部作である「ヘンリー六世」の共同執筆者として、同時代の劇作家クリストファー・マーロウの名が記載される。また、この全集に含まれる44作品のうち、17作品が他の作家との共著であることが判明したという。
「ヘンリー六世」執筆でシェークスピアがマーロウと協力した可能性については、憶測や陰謀説を含めて何世紀も議論されてきたが、これまで証明できていなかった。
上級編集員の1人であるゲリー・テーラー米フロリダ州立大学教授は、今回はシェークスピアやマーロウにとどまらず、エリザベス朝時代に書かれた演劇など多数の著作のデータを活用し、特有の単語や、単語の組み合わせを検討したと述べた。
テーラー教授はロイターに「こうしたビッグデータはつい最近まで入手不可能だった。シェークスピアはビッグデータの世界に突入した。長きにわたる疑問に対し、より確信をもって答えることが可能となった」と述べた。

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