米国の「不気味なピエロ」騒動、ハロウィーン控え警察が警戒

米国の「不気味なピエロ」騒動、ハロウィーン控え警察が注意促す
 10月12日、米国で広がっている「不気味なピエロ」騒動が、ハロウィーンを控えて笑いごとで済まない不穏な脅威となってきた。目撃情報のあった地元警察は怪しい人物に注意するよう呼びかけている。写真は2014年3月撮影(2016年 ロイター/Jim Young)
[ニューヨーク 12日 ロイター] - 米国で広がっている「不気味なピエロ」騒動が、ハロウィーンを控えて笑いごとで済まない不穏な脅威となってきている。ピエロ目撃情報のあった地元警察は、怪しい人物に注意するよう呼びかけている。
ピエロは8月末から目撃が相次ぎ、森に潜んだり、暗い路上に現れたり、車を運転したりして人々を驚かせているほか、ナイフを見せる者もいるという。目撃情報は、カリフォルニア、ミネソタ、サウスカロライナ、ニュージャージー、ニューヨークなどの州に拡大。ツイッター上には「#IfISeeAClown」のハッシュタグが立ち上がり、「@ClownSightings」のアカウントには33万5000人のフォロワーが付いている。
こうした騒ぎにホワイトハウスも反応し、アーネスト報道官は記者団の質問に、各地元警察は非常に真剣に受け止めていると述べた。
先週目撃情報が寄せられたニュージャージー州ウェインの警察は、「どんな格好であれ、言葉や行動で脅かすような疑わしい人がいれば、すぐに警察に知らせるように」と注意を促した。近くのフェアローン付近を管轄する警察も、ハロウィーンでお菓子をもらいに行く際、周囲の状況に注意を払うよう呼びかけた。
ピエロが登場するホラー小説「イット」(1986年)の著作がある米作家のスティーブン・キング氏は、最近のツイッター投稿で「そろそろピエロをめぐるヒステリーを落ち着かせる時だ。彼らの大半は良い存在で、子供たちを元気づけたり笑わせたりしている」と述べた。キング氏の作品は来年映画化予定だが、スタジオ側は不気味なピエロとの関係を否定している。
*見出しを修正しました。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab