米国株式市場は上昇、税制改革法案の進展など受け最高値

米国株式は上昇、税制改革法案の進展など追い風に最高値
 11月28日、米国株式市場は銀行株主導で上昇し、主要3指数がいずれも終値での最高値を更新した。写真はNY証券取引所のトレーダー(2017年 ロイター/Brendan McDermid)
[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米国株式市場は銀行株主導で上昇し、主要3指数がいずれも終値での最高値を更新した。税制改革法案を巡る進展や、好調な消費者信頼感統計、パウエル次期米連邦準備理事会(FRB)議長候補の発言などが支援材料となった。
S&P金融指数<.SPSY>は2.6%高と、1日の上昇率としては3月1日以来の大きさとなった。
JPモルガンは3.5%高、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)は3.9%高。S&P500銀行指数<.SPXBK>は3.3%上昇した。
上院予算委員会はこの日、税制改革法案を承認。本会議で30日にも採決が行われる見通しとなった。
パウエル次期FRB議長候補は上院銀行委員会で開かれた承認公聴会で証言し、これまでの金融規制の流れを見直す時期が来ていると指摘した。全体としては、イエレン議長とバーナンキ前議長の政策を引き継ぐ姿勢を示し、議長が交代しても安定を維持するとの市場の見方を裏付ける格好となった。
経済指標では、コンファレンス・ボード(CB)が発表した11月の米消費者信頼感指数が約17年ぶりの高水準となったほか、連邦住宅金融局が発表した9月の住宅価格指数も大きく上昇した。
アメリプライズのグローバル・マーケット・ストラテジスト、アンソニー・サグリンベーネ氏は「きょう発表された指標の一部は現在のゴルディロックス(適温)環境を裏付けるものだ」とし、「失業率や金利は低く、信頼感や資産価格は高い」と述べた。
北朝鮮によるミサイル発射が伝わると、主要指数は一時押し戻される場面もあったが、その後持ち直した。
企業ニュースでは、レストランチェーン運営のバッファロー・ワイルド・ウィングスが6.3%上昇。ローク・キャピタル・グループが、過半数株式を保有するアービーズ・レストラン・グループを通じて同社を買収すると発表した。
騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回り、比率は2.16対1だった。ナスダックでも1.88対1で値上がり銘柄数が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 23838.36 +257.58 +1.09 23625.19 23849.61 23617.11 <.DJI>
前営業日終値 23580.78
ナスダック総合 6912.36 +33.84 +0.49 6893.72 6914.19 6866.21 <.IXIC>
前営業日終値 6878.52
S&P総合500種 2627.04 +25.62 +0.98 2605.94 2627.69 2605.44 <.SPX>
前営業日終値 2601.42
ダウ輸送株20種 9754.33 +159.10 +1.66 <.DJT>
ダウ公共株15種 766.07 +3.53 +0.46 <.DJU>
フィラデルフィア半導体 1323.08 -1.07 -0.08 <.SOX>
VIX指数 10.03 +0.16 +1.62 <.VIX>
S&P一般消費財 761.08 +8.18 +1.09 <.SPLRCD>
S&P素材 369.87 +4.28 +1.17 <.SPLRCM>
S&P工業 611.81 +8.95 +1.49 <.SPLRCI>
S&P主要消費財 568.87 +4.42 +0.78 <.SPLRCS>
S&P金融 445.21 +11.19 +2.58 <.SPSY>
S&P不動産 206.16 -0.58 -0.28 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 498.87 +4.07 +0.82 <.SPNY>
S&Pヘルスケア 951.67 +6.75 +0.71 <.SPXHC>
S&P電気通信サービス 151.64 +3.29 +2.22 <.SPLRCL>
S&P情報技術 1124.85 +2.04 +0.18 <.SPLRCT>
S&P公益事業 284.50 +1.21 +0.43 <.SPLRCU>
NYSE出来高 8.34億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 22635 + 135 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 22630 + 130 大阪比 <0#NIY:>
*内容を追加します。

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