石原経済再生相、一般論として円安による設備投資増が望ましい

石原経済再生相、一般論として円安による設備投資増が望ましい
 2月9日、石原伸晃経済再生相は午前の閣議後会見で、為替市場でのドル/円115円台への円高進行を受け「一般論として円安に振れて設備投資が増えるのが望ましい」とコメントした。株価急落についても「注視してマーケットをみる」とした。写真は都内で1月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 9日 ロイター] - 石原伸晃経済再生相は9日午前の閣議後会見で、為替市場でのドル/円115円台への円高進行を受け「一般論として円安に振れて設備投資が増えるのが望ましい」とコメントした。株価急落についても「注視してマーケットをみる」とした。
円高・株安の背景について「新興国や中国経済の減速」や「1年前には想定外の原油安」などを挙げ、円高は「投資家が安全と考えるところに資金を回す行動の顕在化」と説明した。
一方、日本経済に対するアベノミクスの効果は「変わっていない」とし、「上昇局面でも凸凹はある」と指摘。暖冬が個人消費に影響しているとの見方を示した。
<マイナス金利政策「設備投資効果見守りたい」>
日銀のマイナス金利政策について「金利水準が下がるとの表層的な効果は出ている」が、それによる「設備投資増加などの効果を見守る必要がある」とした。
実質賃金が4年連続でマイナスとなった背景について、日銀の大胆な金融緩和による物価上昇と、パート労働の増加や、定年後再雇用の増加による1人当たり賃金低下などを挙げた。「実質賃金は可処分所得に近く、次の春闘での賃上げが消費喚起に重要」と強調した。

竹本能文

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